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2008年11月11日(火) 14時22分

【田母神氏招致・詳報】(8)「yahooでは…58%が私を支持している」産経新聞

 11日の参院外交防衛委員会での田母神俊雄・前航空幕僚長の参考人招致の詳報(8)は以下の通り。

  【写真と質疑・詳報<完全版>】田母神氏「論文いささかも間違っていない」(1)〜

                         ◇

【公明党・浜田昌良議員の質問は続く】

 浜田氏「一つのアイデアだが、自衛隊の方々がずっと自衛隊という組織の中で上がっていくだけじゃなくて、ある一定のタイミングでいいんだと思うが、外に出てみる、他省庁に出向したり、民間に行ったりするということで、外から自衛隊を見るという経験が重要だと思うが、大臣の見解をお聞きしたい」

 浜田靖一防衛相「現在、幹部自衛官については、広い視野に立った人材育成の観点から、他省庁への出向とか、民間企業での研修も行っております。また防衛省改革では、プロフェッショナリズム、職業意識の確立のために、文官、自衛官を問わず、自らの任務について、その意味を理解して、より高次元の倫理観、使命感、責任感を持って仕事に当たらなければならないとされております。そのために国内外への留学やさまざまな行政経験の機会を与えていくように、提言されております。いずれにせよ、この事案を受けまして、このようなことが二度と起きないように人事上の施策や教育を含めて、どのような防止策があるのかも含めて、検討してまいりたい。今、委員の指摘のあったことを、さらに一層進めていきたいと思っているところでございます」

 浜田氏「今回の件、国民には文民統制についての不安を覚えさえた。また、後輩の外薗現幕僚長に対しては、さっきいった謝罪会見をしなきゃいけなかった。そして防衛大臣はじめ、事務次官、局長などが懲戒処分を受けることになった。こういうことを受けて、それなりのトップの座におられたわけですから、退職金の一部でも返還する、そういうようなことはお感じないですか」

 田母神氏「あの、その意思はありません。で、あのー、今、何だったですかね、ちょっと忘れちゃいましたけど。最初の質問はちょっとすいません、もう一度お願いします」

 浜田氏「本人としては、言論の制約を受けないという答弁を続けているが、私は、もう一度、文民統制、シビリアンコントロールと、自衛官の思想信条の自由、これはあるでしょう。で、言論というものについては、それぞれの立場があるんだと思うんですね。そういう意味では、一自衛官の場合と、航空幕僚長の場合と、いろんな形で、何らかの制約が多分あるんだと思うんです。この辺のシビリアンコントロールと、自衛官の言論の自由、思想の自由について、官房長官に再度ご答弁をお願いします」

 河村官房長官「当然、自衛隊が厳格な文民統制の下にあるわけでございます。そのことを考えますと、自衛官の場合には、特に、航空幕僚長のような幹部がその立場において見解を公にする場合、これは文民統制との関係、あるいはその社会的影響、こういうものをしっかり十分考え、考慮すべき、当然そういうことだというふうに思います。やはり、ノブリスオブリージュといいますが、高い地位にある方は、非常に社会的責任が大きい。そういうことをしっかりわきまえて対応していただく。これもシビリアンコントロールの一つの根幹にある考え方だと思っておりますので、今回の問題が不適切だといわれるその所以だというふうに考えております」

 浜田議員「今官房長官からもご答弁をいただきましたが、ご発言を、短くご答弁」

 田母神氏「国民に不安を与えたと、文民統制についておっしゃいますけど、今朝9時の時点で、私はYahoo!の『私を支持をするか』『問題があると考えるか』『問題がないと考えるか』っていったら、58%がですね、私を支持しておりますので、不安を与えたことはないと思います」

 浜田議員「どういうデータを使っているか分かりませんけれども、トップであった方が、そういうことをもて自分の行動を正当化するのは非常に私は問題だと思っております。そういう意味では今回のことを防衛大臣、官房長官、外務大臣、受け止めていただきまして、こういうことの二度とないようなしっかりと対策をお願いさせていただきまして、私の質問を終えさせていただきます」

(続く)

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081111-00000571-san-pol