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2008年11月11日(火) 12時32分

【田母神氏招致・詳報】(2)「村山談話の見解と私の論文は別物」産経新聞

 11日の参院外交防衛委員会での田母神俊雄・前航空幕僚長の参考人招致の詳報(2)は以下の通り。

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 浅尾氏「手続きにおいて時間がかかるから、ということだが、過去の平均日数54日。私は時間をとらなかったのは(規則が禁じる)『みだり』(に退職させてはならない)にあたると思う。鵬友という雑誌の昨年の5月号に今回の論文と同じ趣旨の意見を発表しているが、間違いないか」

 田母神氏「間違いございません」

 浅尾氏「鵬友に寄稿されたときに内局などから何から注意はあったか」

 田母神氏「注意はありません」

 浅尾氏「そうすると、昨年5月の段階では問題なかったことが、今年になって問題になってきているというのは、マスコミが本件を大きく取り上げたから問題になったと田母神参考人は思っているのか。別の聞き方をすると、内局としては昨年5月に同じことを認識していたが、注意をしなかった。本年になって世間が騒いだから注意をするようになったとの認識を田母神参考人はもっているか」

 田母神氏「騒がれたから話題になったという風に思います」

 浅尾氏「では、防衛大臣にうかがうが、なぜ昨年5月の段階でまったく注意がなかったのか」

 浜田防衛相「鵬友の雑誌の性格が部内誌あったということもありますし、そこまでわれわれとしてはそこまで目が及んでいなかったのは事実だ」

 浅尾氏「鵬友が部内誌というのは任意のサークルがつくっている。国会図書館にも出されている資料で、しかも大臣のところには100冊ぐらい届けられている。従って部内誌だから政府の見解と異なることを発表してもいいということをおっしゃっているのか」

 浜田防衛相「われわれとすると、その今回の件を含めてそうだが、自分の意見、考えを決していってはいけないということはいっているわけではない。当然、専門知識などを私どもにいってもらうのはいけないといっていない。監督不行き届きといわれても今の状況からいえば当時の同人雑誌への寄稿をチェックしていなかったのは事実だと思います」

 浅尾氏「なぜ今回はチェックをしたから航空幕僚長の職を解いたのか」

 浜田防衛相「私とすれば、さきほど来、今回の皆様方のシビリアンコントロールの指摘を受けた際に、航空幕僚長の立場で見解を通知せずに、立場において発表したのは極めて問題と思っている。その意味では、私どもの判断としておやめ頂いた、ということ」

(続く)

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