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2008年11月11日(火) 11時44分

【田母神氏招致・詳報】(1)「後世の歴史の検証に耐えうる質疑を」委員長冒頭発言産経新聞

 11日に参院外交防衛委員会で行われた田母神俊雄・前航空幕僚長の参考人質疑の詳報は以下の通り。

  【写真と質疑・詳報<完全版>】田母神氏「論文いささかも間違っていない」(1)〜

                     ◇

【委員長の冒頭発言】

 北沢俊美・参院外交防衛委員長「テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし質疑を行います。本日は参考人として前防衛省航空幕僚長、田母神俊雄君にご出席をいただいております」

 「この際、田母神参考人に一言申しあげます。現在、本委員会ではいわゆる補給支援特措法改正案を審議しておりますが、今般、参考人の論文をめぐる問題を機にわが国の文民統制に対する国民の懸念が高まり、そのあり方が問われる事態となっております」

 「本日、参考人に出席を求めた趣旨は、国民の代表機関たる国会の場において政府に対し、この問題をただす一環として招致したものであり、決して本委員会は、参考人の個人的見解を表明する場ではありません。参考人におかれてはこの点を十分に理解し、質疑に対し、簡潔にご答弁をいただきますようようお願いをいたします」

 「さらに本日の委員会の質疑にあたって、質疑者ならびに答弁者に対し、委員長から一言お願いをいたします。今回の前航空幕僚長の論文事案は、制服組のトップが自衛隊の最高指揮監督権を有する内閣総理大臣の方針に反したことを公表するという驚愕(きょうがく)の事案であり、政府防衛省において、文民統制が機能していない証であります。このような中で国民が文民統制の最後の砦(とりで)として期待するのは国会であります」

 「昭和の時代に文民統制が機能しなかった結果、三百数十万人の尊い人命が失われ、また、国家が存亡の淵に立たされたことは、忘れてならない過去の過ちであります。国家が存亡の淵に立った最初の一歩は、政府の方針に従わない、軍人の出現と、その軍人を統制できなかった政府議会の弱体化でありました。こうした歴史を振り返りつつ、現在の成熟した民主主義社会の下において、国民の負託を受けた国会がその使命を自覚し、もって後世の歴史の検証に耐えうる質疑をお願いする次第であります。それでは質疑のある方は順次、ご発言をお願いします」

【浅尾氏の質問】

 浅尾慶一郎氏「冒頭、2、3、参考人に伺いたいと思いますんで。事実関係ですので簡潔にお答えいただきたいと思いますが、いわゆるアパの論文につきまして、235件の応募のうち、94件が自衛官だということが判明しておりますが、参考人は記者会見でですね、「こういう論文があるということを紹介はしたことはあるが、組織的に勧めたことはない」といっておりますが、自衛隊のどなたに紹介をしたのかお答えいただきたいと思います」

 田母神氏「私は、航空幕僚幹部の教育課長にこういうものがあるというふうに紹介をいたしました。そして、私が指示をしたのではないかというふうに言われておりますが、私が指示をすれば、多分98とか70なんぼとかいう数ではなくてですね、もう1000を超えるような数が集まると思います」

(続く)

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081111-00000532-san-pol