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2008年11月10日(月) 12時29分

<ソニー・エリクソン>ドコモ向け端末「1回休み」か「開発縮小」か?毎日新聞

 NTTドコモが5日行った新端末発表会に、これまで個性的なデザインや機能で人気を集めていた英ソニー・エリクソン社製の端末が含まれていなかった。同社の携帯電話機については、「ドコモ向け供給中止」との一部報道が今春から出ていた。もうドコモで新たな「ソニエリ」端末を見ることはできないのだろうか?

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 同社のドコモ向け端末としては、最近では2月に高感度・手ブレ補正機能のカメラを搭載した「Cyber−shotケータイ SO905iCS」を、6月にソニーのブルーレイディスクレコーダーから録画した番組を転送して視聴できる「BRAVIAケータイ SO906i」をそれぞれ発売していた。市場調査会社「BCN」が調べた07年11月〜08年10月のメーカー別販売台数シェア推移では、5位から4位に浮上しており、「状況は悪くない」(道越一郎・BCNアナリスト)。10月27日には、KDDIのau向け端末として「W64S」の発売を発表している。

 そして迎えた5日の発表会。ドコモはこれまで主にハイエンドの「90×」、個性的な「70×」の2シリーズ展開をしてきたが、今回から最新技術搭載の「PRO」、ビジネスマン向けの「SMART」、娯楽重視の「PRIME」、女性を意識したデザイン性優先の「STYLE」の4シリーズに細分化。富士通やシャープなど8メーカーの計22機種を発表した。しかし、ソニー・エリクソン社製は含まれていなかった。発表会では「なぜ(ソニー・エリクソン社製端末が)ないのか」との質問が出て、山田隆持・NTTドコモ社長が「ソニー(・エリクソン社)との付き合いは続けていく」と回答。同社広報も「NTTドコモ向け商品化計画の見直しをしていることは事実だが、ビジネスは継続する」と撤退を否定する。

 では、今後どうなるのか。山田社長は会見で、ソニー・エリクソン社が決めることだがと前置きし、「世界で売っているソニー・エリクソン端末を日本で販売する方向性ではないか。スマートフォンが中心になってくるのではないかと思っている」との見方を示した。また、ソニー・エリクソン社も、海外向けには販売しているスマートフォンについて「国内向けに販売の予定はない。ニーズがあれば検討するが、カスタマイズが必要」と否定はしなかった。さらに、「(ドコモ向けは)904シリーズでも端末を出していない。今回も商品化計画の見直しをしている中で、発売しないことになった。これからもAVとデザインにこだわる方向性は変わらない。国内向けの開発を縮小することもない」と説明。今後も、ドコモ向け新端末が発売される可能性は示した。

 一方で、調査会社などは「日本向けの開発はコストがかかる。身を引く方向性ではないか」とみる。BCNは「日本の市場はほぼ飽和状態。これからは、3G端末の普及が近いと言われる中国に力を入れるのではないか」と推測する。ドコモが10年以降に予定している次世代3・9Gの導入を待つ可能性もあるが、スマートフォンを出すにしても、格安のミニPCの伸びを考えると、端末価格をどこまで下げられるかが鍵になるとする。

 さて、「ソニエリ」らしいドコモ向け端末は出てくるのか。期待しているのはファンだけではないはずだ。ぜひ我々を驚かせてほしい。【岡礼子】

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