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2008年11月10日(月) 00時00分

3年後の消費増税強調 首相、全国遊説スタート中国新聞

 麻生太郎首相は九日、水戸市のJR水戸駅前で街頭演説し「まず景気対策をやって経済のパイが大きくなったところで皆さんの介護、福祉、医療に使うため消費税を上げさせてください」と述べ、景気動向をみて三年後に消費税率を引き上げる考えを重ねて強調した。

 首相は次期衆院選へ向け全国各地での遊説を計画しており、この日が第一弾。「地方の声を直接聞きたいと思ってここを選んだ」と演説を始め、地方重視の姿勢をアピール。「高速道路の料金を週末だけどこまで走っても千円にする。これは間違いなくやる」と述べ、追加経済対策の実現にあらためて意欲を示した。

 この後、記者団に「消費税の値上げの話をしたが、きちんと聞いてもらえた」と、聴衆からの手応えを感じたとの感想を述べた。

 首相はこれに先立ち茨城県ひたちなか市で、西念幸吉さいねん・こうきち茨城沿海地区漁業協同組合連合会会長ら漁協関係者と懇談。漁獲量減少などに苦しむ漁協側から「安定した生活が送れる政策を考えてほしい」と要望され、「具体的な案があれば言ってほしい」と応じた。同市の那珂湊魚市場も視察し、アンコウを持ち上げるパフォーマンスを披露。

 つくば市では「つくば科学フェスティバル」を訪れ、ノーベル物理学賞受賞者の小林誠こばやし・まこと・高エネルギー加速器研究機構名誉教授と談笑。筑波宇宙センターも視察した。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811100031.html