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2008年11月10日(月) 16時41分

【コラム】金髪豚野郎という名前のバンドは存在するか!?オリコン

 先日、某長寿テレビ番組の制作スタッフから久しぶりに連絡が入った。何か良い話かもしれないと喜んだのだが、「金髪豚野郎というバンドが実在するかどうか知りませんか? 今、必死になって探しているんですが……」とのこと。方々を聞いてまわり、めぐりめぐって自分のところに辿り着いたのだろう。「メジャー、インディーズともに詳しいので、知っているかと」と、非常に困った様子で慌てて電話してきたことがこちらにも伝わってきた。

泰葉、まさかの「金髪豚野郎」で流行語大賞狙い?

 力になってあげたかったが、さすがに“金髪豚野郎”なんていうバンド名で活動しているバンドを知らない。豚野郎というバンドは知っていたが、残念なことに金髪がついていない。2008年現在、インディーズとはいえ、そうそうメジャー進出に自ら歯止めをかけるようなバンド名をつけるバンドは少ない。

 それこそ、80年代の国内自主制作シーン、ライブハウスシーンにはたくさんの変わったバンド名で活動しているバンドが存在した(もちろん、今でも活動中のバンドもいる)。奇形児、マスターベーション、ガーゼ、あぶらだこ、L.S.D.、アレルギー、チフス、暗黒大陸じゃがたら、自殺、原爆オナニーズ、突然ダンボール、タコ、少年ホームランズ、連続射殺魔、スペルマ……書き出したらキリがない。どのバンドも本気で活動をしていたが、メジャーデビューを視野に入れてのものではなかったため、自由な発想でバンド名をつけ、誰に束縛されるわけでもなく、自分たちのスタンスでクリエイティブな活動に専念できた。

 金髪豚野郎……10年以上前ならインディーズ・レーベル<殺害塩化ビニール>に所属していても不思議ではない、ありふれたバンド名ではあるが、インディーズがメジャーへの通過点でしかなくなってしまった現在では難しいバンド名だ。もちろん、日本中をしらみつぶしに探せば10グループ前後は出てくるだろう。「つい最近、金髪豚野郎というバンドを組みました」という中学生バンドがいてもおかしくない。でも、それはそれだけの話だ。わざわざ電話をかけてきてくれたテレビ番組制作スタッフはそういった情報を得たかったのではないはずだ。ただ、もし、金髪豚野郎というバンドが存在したらどうするつもりだったのだろう?

 それにしても泰葉は、「お陽様よほほえんで」なんていう中途半端なタイトルの曲ではなく、いっそのこと「金髪豚野郎」で再デビューを飾ったほうが話題になったのでは?(文・松本哲也)

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