記事登録
2008年11月09日(日) 00時21分

大戸川ダム先送りで合意 3府県知事、国に意見へ東京新聞

 大戸川ダム(大津市)など4ダム建設を盛り込んだ国の淀川水系河川整備計画案をめぐり、滋賀県の嘉田由紀子、京都府の山田啓二、大阪府の橋下徹の3知事は8日、京都市の京都府公館で協議。計画案に対する共同意見が大筋でまとまったことを記者団に明らかにした。

 焦点となっていた大戸川ダムについては計画の先送りを求める方向。9月に川辺川ダム(熊本県)の計画白紙撤回を求めた蒲島郁夫熊本県知事に続き、国の河川行政に地元が厳しい意見を伝えることになる。

 和歌山市で近畿ブロック知事会議が開かれる11日、4ダムの1つ川上ダムを抱える野呂昭彦三重県知事も同席して4知事で正式発表する。

 これまで3府県は、大戸川ダムの先送りについて調整。8日のトップ会談は午後5時半ごろから約2時間行われた。

 終了後、記者団に対し3知事は合意内容の明言は避けたが、山田知事は「(11日は)かなり明確に意見を述べることになる。3府県の立場の尊重ができた」と述べた。

 国土交通省近畿地方整備局が、大戸川ダム建設が中止された場合「周辺整備の予算は出せない」と説明していることについて、嘉田知事は「圧力だと思う」と批判した。

 協議には3府県の河川担当者も参加。関係者の1人は「知事3人が政治家同士で相当やりとりした」と話した。

 近畿地方整備局は6月、計画案を策定。河川法に基づき流域知事に意見を求めていた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008110801000633.html