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2008年11月09日(日) 23時03分

砂を飲み込み呼吸困難か 「砂風呂遊び」で重体の中学生産経新聞

 宇都宮市立城山中学校2年の男子生徒(13)が小学校の砂場で遊んでいて重体となった事故で、生徒の気管や胃から砂が見つかったことが宇都宮中央署の調べで分かった。同署では、生徒の口から砂が入り呼吸困難になった可能性が高いとみて調べている。

 また、一緒に遊んでいた生徒たちは首まで砂に埋まった後、早く抜け出すのを競う「砂風呂遊び」をしており、同署は詳しい経緯について生徒から事情を聴いている。

 調べなどによると、119番で救急隊員が現場に駆け付けたときには、すでに生徒の意識はなかった。救急隊員は吸引機を使って生徒ののどをふさいでいた砂をかき出すとともに酸素吸入をした。砂は気管のほか胃からも見つかった。

 同署は9日、現場の市立城山中央小学校の砂場で、一緒に遊んでいた同級生5人を立ち会わせて実況見分を実施。事故を受け、城山中でも同日夜、緊急説明会が開かれ、保護者約200人が集まった。会見した富田友子校長によると、重体の生徒の両親と病院で面会した際、母親は「(生徒ら6人は)いつも大変仲がよく、こんなことになって心を痛めている。本人は懸命に生きようとしていて、今は子供のことで精いっぱいです」と話したという。 

 生徒は8日夕、城山中の近くにある小学校の砂場で、同級生5人とスコップを使って約70センチの深さまで掘って首まで埋まる砂風呂遊びをしていた際、意識不明の重体となった。同署によると、砂風呂遊びは穴にひざを抱えるように座り、首まで埋めた後、早く抜け出すのを競う。抜けた者は、砂をかけ埋める側にまわる。

 当時遊んでいた6人のうち4人が穴に入り、重体となった生徒は最後まで穴に残り、ほかの5人全員から砂をかけられていたという。生徒がぐったりしたので仲間が引っ張り出し、いったん立ち上がったが倒れたという。

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