【モスクワ9日共同】ロシア海軍などによると、日本海で航行試験を実施していたロシア太平洋艦隊(司令部ウラジオストク)所属の原子力潜水艦内で8日、事故が発生し、乗員ら少なくとも20人が死亡、22人が負傷した。詳細は不明だが、艦体に損傷はなく原子炉は正常に稼働、放射能漏れなどもないという。
海軍は原潜の名称を明らかにしていないが、ロシア通信は関係者の話として、事故を起こしたのはロシア極東の造船所で建造されたアクラ☆級原潜「ネルパ」と伝えた。
メドベージェフ大統領は事故原因の詳細な調査をセルジュコフ国防相に命じた。検察当局は原潜の運航に問題があった疑いがあるとして、捜査を開始した。
検察当局者によると、事故は8日午後8時半(日本時間同午後7時半)ごろ発生、死者のうち6人が軍人という。事故を起こした原潜は自力航行し、海軍によると、日本時間の9日午後4時半ごろ、ウラジオストクがあるロシア極東の沿海地方の寄港地に到着した。
事故は原潜の船首部分で発生した。海軍は消火装置が誤作動したとしている。
(注)☆はローマ数字の2