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2008年11月08日(土) 02時31分

<石原産業>子会社が不適正経理 1億円追徴課税へ毎日新聞

 大手化学メーカー、石原産業(大阪市)は7日、100%子会社の「石原化工建設」(三重県四日市市、大平政司社長)が、名古屋国税局から05〜07年度に工事費のつけ替えなど不適切な経費処理を指摘され、重加算税を含む約1億円を追徴課税される見込みであることを明らかにした。同日発表の中間決算で計上した。

 石原化工建設によると、黒字幅の小さい工事から、黒字幅の大きい工事に経費をつけ替え、それぞれ黒字がほどほど出たように操作。この際、経費書類の一部を破棄していた。国税局から「書類のないものは架空工事とみなす」と指摘されたという。経費関係書類のない工事は、3年度で計約1億2000万円分に上った。

 大平社長は先月末、こうした経費処理をやめるよう指示したとしたうえで、「書類がないので立証できなかったが、工事は本当にしている。経費のつけ替えは事実だが、所得隠しは一切していない」と話す。石原化工建設は1961年4月設立。石原産業のプラント工事やメンテナンスを多く手掛けている。07年度の売上高は約130億円。【清藤天】

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