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2008年11月07日(金) 00時46分

<保育ママ虐待>和解金300万円、世田谷区が支払い毎日新聞

 東京都世田谷区の保育ママ(家庭福祉員)事業を巡り、当時5カ月の長女(3)が保育ママの女性(45)に虐待されたとして、40代の医師夫妻が区などに約1500万円の賠償を求めた訴訟の和解が6日、東京高裁(柳田幸三裁判長)で成立した。区が遺憾の意を表明し、和解金300万円を支払う。

 事業は区から認定を受けた保育ママが乳幼児を自宅に預かって保育する制度。女性は05年、泣きやまない夫妻の長女をベビーカーに乗せたまま強く揺さぶり、硬膜下血腫などの重傷を負わせたとされ、傷害罪で懲役2年6月の実刑が確定した。1審は、視力が低下し、障害が残る恐れが強いとして区と女性に計約738万円の支払いを命じていた。

 父親は「児童虐待が再発しないよう、この件を教訓に十分な防止策を講じてほしい」、世田谷区は「和解条項に沿って、速やかに対応していく」とのコメントを出した。【銭場裕司】

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