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2008年11月07日(金) 21時36分

東京海上、経常利益980億円減少スポーツ報知

 東京海上ホールディングスは7日、2008年9月中間連結経常利益が、今年5月に見込んだ1120億円から980億円減少して140億円になると、業績予想を下方修正した。

 世界的な金融危機を受けた市況の暴落で、保有する株式、債券や金融商品の評価損が膨れ上がった。市場の混乱が長期化すれば、一段と財務体質が悪化する恐れが強い。

 国内株式市況の下落に伴う有価証券の評価損が約310億円。海外金融市場の極度の低迷から、資産担保証券(ABS)で約170億円、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)と呼ばれる企業や公共機関が債務不履行に陥った場合に債券の支払いを保証する金融商品で約90億円それぞれ評価損が発生した。

 東京海上のCDS、ABSの投資残高(6月末時点)は約8750億円、約3950億円で、4—12月期以降さらに評価損が拡大する可能性もある。

 このほか、金融取引に関する再保険でも、米国子会社の保険金の支払いが約100億円に上る見込みとなった。

 経常利益の大幅な減少を受けて、純利益も5月予想の780億円から600億円減って180億円となる見通し。

 他の国内損保でも、三井住友海上グループホールディングスが、経営破たんした米証券大手リーマン・ブラザーズの社債を含んだ有価証券評価損を450億円計上する見込み。

 一方、損保ジャパンや日本興亜損害保険は資産運用での損失が比較的小さく、台風など自然災害による保険金支払いが少なかったため、業績を上方修正した。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081107-OHT1T00281.htm