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2008年11月07日(金) 06時03分

無人の車暴走!実は9歳児が運転していた!スポーツ報知

 岐阜県大垣市の小学3年の男子児童(9)が3日、1人で軽乗用車を運転し自宅から約3キロ離れた同県養老町で保護されていたことが6日までに分かった。男児は車の運転について「お父さんの運転やゲームセンターで覚えた」と話している。男児の身長は135センチ。ハンドルにしがみついて運転していたため目撃した人から「車が無人で走っている」との通報を受け、養老署員が保護した。3日は休日で交通量が少なかったこともあり、事故はなかった。

 男児は3日の午前6時ごろ、自宅の敷地内にキーが付いたまま止められていた祖父の軽乗用車に乗り込んだ。「家族が寝静まっている中、こっそり起き出したようだ」(養老署)

 車は緑色のダイハツ・ムーヴ(オートマチック)。身長約135センチの男児はシートを前方に移動させ、座席の最前部に腰をかける形で運転開始。シートベルトはしていなかったとみられ、ハンドルにしがみつくような体勢で足を突っ張ってアクセルとブレーキを操作したという。

 「車が無人で走っている」と目撃者から110番通報があったのは、午前6時55分ごろ。養老署員が付近を捜したところ同7時30分頃、コンビニの駐車場で、それらしき車を発見。男児はコンビニ店内で「関ケ原町はどっち?」などと店員に尋ねているところだった。署員が保護すると「道に迷った」と話したという。

 児童宅からコンビニまでは、2車線の幹線道路で「ほとんど一直線」(同署)。距離は約3キロだが、保護されるまで1時間30分ほどたっており、同署では「出発後、家の周りを周回していた可能性もある」とみている。

 祝日の早朝で交通量が少なかったことから、事故はなかった。児童が運転する車が、蛇行や接触したとの目撃情報もないという。一方で、コンビニで発見された車は擦ったような傷だらけ。しかし発見時、コンビニの駐車場に止められた児童の車は「頭から入っているものの、しっかり枠の中に納まっていた」とのことで、同署では「子どもは学習が早い。運転するうちに少しずつうまくなったのかも知れない」と推測している。

 児童は「運転したのは初めて」で「お父さんの運転を見たり、ゲームセンターで覚えた」と話している。「関ケ原町の祖母の家に行くつもりだった」と言っているが、同署によると「コンビニの店員には『友達の家に行く』とも話したようだ。(目的地があったわけではなく)単に好奇心で運転したのではないか」とみている。

 同署では児童が幼く事故も起こしていないことなどから処罰の対象とはしなかったが、両親を厳重注意し、車の管理徹底を求めた。両親と児童は「ごめんなさい」と謝っていたという。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081107-OHT1T00054.htm