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2008年11月07日(金) 06時03分

来年「11・12」休日案準備でカレンダー業界困惑スポーツ報知

 来年の11月12日をめぐり、カレンダー業界が気をもんでいる。超党派の「天皇陛下御即位20年奉祝国会議員連盟」(会長・森喜朗元首相)が、即位の礼から20年目に当たるこの日を臨時の休日とする法案の提出準備を進めているが、2009年版カレンダーの9割以上は「平日」として既に印刷済み。成立しても修正が難しいのだ。

 全国カレンダー出版協同組合連合会によると、これまでも休日が増える前例はあったが、施行までの猶予期間が長く対処できた。だが、09年版カレンダーの納期は今月がピーク。松原順事務局長は「法案の趣旨は理解できるが、今回ほど切羽詰まると現状でいくしかない」とあきらめ顔だ。

 議連は、財界を中心とする民間団体が来年11月12日に祝賀行事を計画していることなどを踏まえ、10月から法案化の動きを本格化させた。一方、09年版のカレンダー作りは昨年末から始まっていた。膨大な種類の商品を作るには順番に“作り置き”しておくためだ。

 法案について議連は臨時国会での提出を目指しているが、民主党内の調整が遅れていることもあり、先行きは不透明。来年の通常国会に先送りになる可能性もある。

 昨年出荷された08年版カレンダーは約1億1000万部(組合加盟業者分)。果たして来年の「11月12日木曜日」は休日か、平日か。カレンダーの“出番”は目前に迫っている。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081107-OHT1T00052.htm