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2008年11月07日(金) 20時14分

<ノーベル賞>歴代受賞者7氏招き人材育成策強化毎日新聞

 塩谷立・文部科学相は7日、自然科学分野の歴代のノーベル賞受賞者7人を招いた「基礎科学力強化懇談会」の初会合を開いた。世界を代表する日本の知性の意見を参考に、研究体制の整備や人材育成策の強化を目指す。

 出席した受賞者は江崎玲於奈(73年、物理学)、小柴昌俊(02年、同)、小林誠(08年、同)、益川敏英(08年、同)、田中耕一(02年、化学)、野依良治(01年、同)、利根川進(87年、医学生理学)の7氏。自然科学部門で存命の受賞者は10人。7人も集まったのは初めてで、野依氏は「今年は4人も出て、追いかける記者が足りないそうです」と笑いを誘った。

 一方、「大学院の水準が低い。(陸上百メートルで世界記録を出した)ボルト選手級の人材を大学院は確保すべきだ」「研究者の望むテーマを拾い上げる姿勢が不十分」など文科省の政策への注文も相次いだ。懇談会後、益川氏は「自分で調べて解答を得る感動の機会を、大人が奪っている」と語った。【西川拓、河内敏康】

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