記事登録
2008年11月07日(金) 03時05分

前空幕長を11日参考人招致、新テロ法は14日にも成立読売新聞

 参院外交防衛委員会は6日、昭和戦争などに関して政府見解に反する論文を発表して更迭された田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長(3日付で定年退職)を、11日の委員会で参考人招致し、質疑を行うことを全会一致で議決した。

 自民、民主両党は、田母神氏の参考人招致を、同委で審議中の新テロ対策特別措置法改正案の採決の前提とすることで一致しており、13日に委員会、14日に参院本会議の日程で採決することで大筋合意した。

 これにより、来年1月15日で期限が切れるインド洋での海上自衛隊による給油活動を1年間延長するための新テロ法改正案は参院では否決されるが14日中にも衆院で再可決、成立する見通しになった。

 11日の参考人質疑は、田母神氏のほか、浜田防衛相、河村官房長官、中曽根外相の3閣僚が出席して行われる。野党側は、田母神氏に対し、歴史認識や、問題発覚後に自発的な退職に応じなかった経緯、退職金の自主返納の意思などをただす考えだ。政府に対しても、田母神氏を空幕長に任命した責任や、幹部自衛官の人事・教育システムなどの問題点を改めて追及する。

 与党は当初、田母神氏の参考人招致について、「新テロ法改正案の審議とは関係ない」として反対していた。しかし、6日に民主党側が参考人招致を条件に同改正案の採決に応じる考えを示したため、招致を容認した。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20081106-OYT1T00625.htm