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2008年11月06日(木) 00時09分

<ロシア>任期6年に延長など提案 年次教書演説で大統領毎日新聞

 【モスクワ大木俊治】ロシアのメドベージェフ大統領は5日の年次教書演説で、大統領の任期を現在の4年から6年に、下院の任期を現在の4年から5年にそれぞれ延長することなど、一連の政治改革を提案した。

 大統領は演説で、下院の政府に対する監督権限の強化を提案したうえで、「下院と大統領に自身の計画を実現する十分な時間があれば、わが国の自由と民主主義への動きが強化される」として、任期の延長を提起した。これには憲法改正が必要になるが、大統領は「憲法の修正」だとして憲法の骨格を変える考えはないことを強調した。インタファクス通信によると、任期延長について大統領府は「現職には適用されない」と説明している。

 大統領はまた(1)これまで下院選挙で得票率が7%に満たず議席を獲得できなかった少数政党救済のため、得票率5〜7%の政党に1〜2議席を保証する(2)地方議会選挙で勝った政党が、知事など連邦構成体の長の候補者を大統領に提案する(3)上院議員は地方議会の議員の中から任命される(4)選挙に立候補する際の預託金制度の廃止−−などの改革を提起。いずれも「市民社会と民主主義の発展のため」政治に民意を一層反映させる措置だと説明した。

 一方、大統領は8月のグルジア紛争でのロシアの軍事介入の正当性を改めて訴え、「我々はカフカス地方でひるむことはない」と、今後も「保護者」として関与を続けていく姿勢を強調した。

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