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2008年11月06日(木) 15時00分

Mac対Windows「ユーザー登場」広告:1996年から現在までWIRED VISION

Brian X. Chen

近所にあった個人経営のカフェが、通りの向かいに米Starbucks社のコーヒーショップができたために店じまいをしたという記憶はないだろうか?

『AppleInsider』の記事に掲載された写真(上)で、米Microsoft社がやろうとしているのは、そんなたぐいのことなのかもしれない。別に目の錯覚ではない。この写真に映っているのは、Apple Storeの入り口前にできた、Microsoft社の『I'm a PC』CM用の録音ブースだ。

場所は、英国バーミンガムの大ショッピングセンター『ブルリング』内。このブースの中では、個々のユーザーが『I'm a PC』広告を作って録音できる。

このブースは、Apple社の人気広告『I'm a Mac, I'm a PC』(マックです、パソコンです)に対抗するために、Microsoft社が3億ドルを投じて展開している広告キャンペーンの一部だ。

[Microsoft社はこのキャンペーンで、Vistaブラインドテストを謳うMojaveプロジェクト(日本語版記事)や、コメディアンのJerry Seinfeld氏とBill Gates氏が共演するCM(日本語版記事)などを制作している。『I'm a PC』キャンペーンは、有名人や一般に人たちが「私はPC派」と語る広告で、以下の動画はその例]

[以下の動画は、『I'm a PC』キャンペーンが対抗しようとしている、Apple社側による『I'm a Mac, I'm a PC』広告(15本をまとめたもの)。ラーメンズが登場した日本版CMもある]

当然のことながら、読者が『I'm a PC』ブースで作ったCMがメディアに流された場合でも、Microsoft社から使用料が支払われるということはないだろう。同社があれだけの大金を投じていたとしてもだ。

どんなCMを作ろうか? やけくそで? 哀れを誘うように? 陽気に浮かれて? 皮肉っぽく? 演出はお好きなように。私なら、この4つをすべて盛り込む。

[別の英文記事によると、Mac/PCユーザーを対比した広告の起源は、『MacAddict』誌1996年9月号に掲載された以下の画像にあるという]

[なお、AppleInsiderの記事は、『I'm a PC』広告はWindowsの宣伝をしているわけではないことを指摘し、現在Dell社やAcer社などのPCメーカーがWindowsをLinuxに置き換える動きを見せたり、HP社に、自社独自のWindows代替OSを開発する動きがある中で、多額のキャンペーンの価値があるのかと疑問を提示している]

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081106-00000002-wvn-sci