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2008年11月06日(木) 16時00分

注目集まるオバマ新政権の財務長官 著名投資家のバフェット氏も候補に浮上MONEYzine

 米大統領選は、米国初の黒人大統領となる民主党のバラク・オバマ氏が勝利した。新政権誕生で注目されるのはホワイトハウスの人事。100年に一度といわれる金融危機の中、とりわけ注目が集まるのが次期財務長官の人選だ。

 オバマ氏がこれまで演説やテレビインタビューの中で財務長官として候補にあげているのは次の三人だ。オバマ陣営の経済顧問を務めてきたポール・ボルカー元連邦準備制度理事会(FRB)議長、サマーズ元財務長官、そして著名投資家のウォーレン・バフェット氏。

 米メディアでは、ニューヨーク連銀のガイトナー総裁や連邦預金保険公社(FDIC)のベア総裁、JPモルガン・チェースのジェームス・ダイモン会長らなど、金融危機に対応してきた人物の名も取りざたされているが、個人投資家や一部の市場関係者から高い期待を受けているのは、「オマハの賢人」としてウォーレン・バフェット氏だ。

 バフェット氏は株式投資で成功を収め、フォーブス誌によるアメリカの長者番付の常連だ。世界長者番付では常にマイクロソフトのビル・ゲイツ氏とトップを争い2007年には1位になっている。幼少の頃からビジネスを始めていた同氏は「事業の内容、業績推移、経営者、割安」などの独自の条件をもとに投資を行い、巨額の富を築き上げた。

 一連の世界的な金融システム混乱時には、資金繰りが悪化した米GE(ゼネラル・エレクトリック)に30億ドル(3000億円)、米ゴールドマン・サックスに50億ドル(5000億円)を出資。一個人投資家として国家に代わり国内企業を救済した著名投資家の手腕に期待して、次期政権の経済政策を託したいという期待の声が大きくなっている。

 気になるのは、現在78歳と高齢なことから年齢的に不安視する声が出ていることだが、オバマ新大統領がバフェット氏を指名するのか注目が集まる。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081106-00000000-sh_mon-bus_all