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2008年11月06日(木) 21時32分

政権移行へ準備本格化 オバマ氏、パウエル氏ら浮上中国新聞

 【ワシントン6日共同】米大統領選の勝利から一夜明けた五日、民主党のオバマ次期大統領(47)は来年一月二十日の新政権発足に向けた準備を本格化させた。深刻化する金融危機への対応、イラクやアフガニスタンでの軍事作戦など政治的空白の許されない課題を抱えるオバマ氏は、主要閣僚人事を早急に固め、円滑な政権移行を目指す。

 オバマ氏は新政権の骨格づくりに着手。政治専門サイト「ポリティコ」は五日、民主党当局者の話として、オバマ氏が共和党のブッシュ政権で国務長官を務めたコリン・パウエル氏(71)や、故ケネディ大統領のおいに当たるロバート・ケネディ・ジュニア氏(54)らの閣僚起用を検討していると報道。新政権が著名人をそろえた「スター内閣」になる可能性を指摘した。

 また米メディアによると、オバマ氏は五日、地元イリノイ州選出のエマニュエル下院議員(48)に、ホワイトハウスの要となる大統領首席補佐官就任を打診した。

 ブッシュ大統領は同日の声明で、政権移行への全面的な協力を約束。オバマ氏は焦点の財務長官人事を数日中に決め、十五日にワシントンで開かれる金融危機対策のための緊急首脳会合(サミット)に備えるとの見方が強い。

 戦時に政権が交代するのはベトナム戦争中だった一九六九年以来となる。オバマ氏は六日から安全保障に関する包括的な説明をマコネル国家情報長官らから受ける予定。ブッシュ大統領が毎日受けている説明と同一内容で、政策決定を行う環境が整う。

 国務省では五日、政権移行を専属に担当する二十四人のチームが発足。各地域の情勢や課題をスムーズに新政権に引き継ぐ狙いだ。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811060250.html