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2008年11月06日(木) 21時50分

麻生首相「判断は防衛大臣がするんですって」産経新聞

 麻生太郎首相は6日夜、首相官邸で記者団に対し、浜田靖一防衛相が田母神俊雄・前航空幕僚長に対して、懲戒処分ではなく退職金の自主返納を求める考えを示したことについて、「そこんところの判断は防衛大臣がするんですって」と述べた。ぶら下がり取材の詳細は以下のとおり。

 【定額減税給付金】

 −−給付金について、政府の中で全世帯に引換券を送って一定の年収以上の人には辞退を呼びかける案が検討されているとの報道があるが、このような案は選択肢の一つとして考えられるか

「ああ、別に間違っているとは思いませんけどね。あの、これまだ検討中なんじゃないの。だから、ちょっとうかつなことは言えませんけども、あの、いろんな案を検討されるのはいいことだと思いますけどね。

 −−以前、地域振興券というものがあったと思いますけど、その際…

 「地域振興券?ああ、昔ね、うん」

 −−その際、総理はどういったことに使ったか

 「あのとき、もらわなかったと思うなあ」

 −−受け取ったけれども使わなかった?

 「いやいや、確か受け取らなかった、記憶がないなあ、うん」

 【田母神論文問題】

 −−浜田防衛大臣が田母神前航空幕僚長に退職金の自主返納を求める考えを示した。総理のお考えは?

 「基本的には、あのこれは、防衛大臣の所管ですから正直、どうのこうのという立場にはない。と、はっきりさせておかないと、いかにもあなたの誘導尋問にひっかかってね、うかつなこと言わせられて危ないことになるといかんと思いますんで」

 「ただ、航空幕僚長という職に不適というんで、そこで解職、その段階でたぶん、航空幕僚長だったから定年が延長になっていたと思うんで、従って航空幕僚長を解かれた段階で定年、ということになるわけだよね、自動的に。意味わかる?解かれた段階で。だって、定年を越えているんだから。航空幕僚長であるから、定年が延長になったんだろう、多分、あの年齢からいったら。そうするとその段階で、定年を迎えてます、ということになる」

 「その後、じゃあどこが問題点になるかということを調べ始めると、退職させてない限り、向こうの協力をよっぽど得られない限りは、空将のまんまずっと給料払い続けることになるよね。その段階になってきたら、制服をきたままずっと給料をもらい続けることに関して、どう思います?といわれると、みんな考えちゃうと思うね。田母神さんの場合に限らず、誰の場合でも。そういうこと。みんなあると思うね。ちょっとまあ、人事をずっと会社でやってきたものの立場からいうと、そう思うなあ。そうすると、それが分からない前に、いきなり、何の理由もなくいきなり、解職できるか、クビにできるか、というと、なかなか難しいんじゃないの」

 「だからそこを、解職した段階で定年になるから、その段階で決着しないと具合悪い。多分、法律的ていうか、そういったルールからいったら、そこになるから、多分、立場上、大臣の立場として、制服を着たままずっと長く置いておく方に問題がある、と思えばそういう対処になる、という形になる、というのを選んだのかなあ、と思いますけどね。これはちょっと、基本的には防衛大臣の所管」

 −−自返納を求めること自体については?

 「さあ、何ともいえませんねえ。それがなんとなく、例の定額(給付金)の話にひっかけようと思ってきいているのかしらんけど。僕はそれほど性善説に基づいて答弁しているわけじゃないから、オレも」

 −−今後、類似のケースが発生したらどう対処するのか?

 「ああ、そら、仮定の問題に対しては答えることはできません。ただ、そういったことが二度とおきないように、各省庁で指導する。それが基本的な答えです」

 −−各省庁で指導するとは?

 「各省庁でそういったことがないように、というようなことをきちんとさせればいいんじゃないの、きちんと述べるということなんじゃないの」

 −−定年退職は国家公務員法上の懲戒処分ではないが、依然、空幕長の立場での論文は不適切だと

 「書いた内容が不適切」

 −−それは懲戒処分には当たらない、ということか

 「いやだから、そこん所の判断は防衛大臣がするんですって。基本的に空幕長という立場にありながら、書いた論文は政府見解と違うのは、空幕長として不適切。だから解職。解職になった段階で定年を越えているわけでしょ」

 −−定年退職は処分にならないが。

 「だから、同じことを何回も。わざと聞かせているのかどうか知りませんが。あなたの聞いている意味が、さっきいった答えを理解しているのかしらないけれど、ね。定年退職にその段階でなったという人を、定年退職させないで、ずっといくあいだに、空将で有り続ける、というわけでしょ。その場合、給料払うわけですよね、きちんと確定していなんだから。その場合、ただちに協力してくれりゃいいよ。協力するという保証がない。となれば、空将のままずっと置いておくということになるんじゃないですかね。ルールとしちゃ。その方があなたはいいと思いますか。それが答えです。よく分かっていない人に…。もうちょっとルールをきちんと勉強して聞いて」

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