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2008年11月06日(木) 00時36分

「米国の変化」約束=オバマ氏が勝利宣言−民主、議会も制し大勝・大統領選時事通信

 【ワシントン5日時事】4日投票の米大統領選で圧勝し、米史上初の黒人大統領の座を手中に収めた民主党のバラク・オバマ上院議員(47)は4日深夜(日本時間5日昼)、地元シカゴ中心部の公園で12万5000人の支持者を前に勝利演説を行い、「米国に変革が到来した」と宣言、2期8年に及ぶ「ブッシュ政治」から脱却する変化を約束した。
 共和党候補ジョン・マケイン上院議員(72)に圧勝したオバマ氏は、団結に向けて国民を鼓舞するとともに、対イラク開戦などによって傷ついた米国の威信回復に全力を挙げる。同時に実施された上下両院選でも民主党は勝利。同党は1992年以来、16年ぶりにホワイトハウスと立法府を制する大勝を収めた。
 勝利演説でオバマ氏は、「われわれは共和党の州と民主党の州の寄せ集めではない。われわれは合衆国だ」と述べ、党派争いを超えた国民の団結の必要を力説、米国の内部分裂を克服しながら、問題解決に当たっていくとのメッセージを世界に伝えた。また、リンカーンの演説を引用し、「人民の人民による、人民のための政治は滅びていなかった」と述べ、この日の勝利は民主主義の再生を意味する「国民の勝利」と位置付けた。
 オバマ氏は、米国の直面する課題として、イラク、アフガニスタンにおける2つの戦争と地球環境の危機、「100年に一度の金融危機」を挙げ、その解決に優先的に取り組む決意を示した。「前途は長く、登るべき坂は険しい」として楽観を戒めながらも、「われわれは一つの国民として、目標の地点に必ず到達する」と述べ、長引く戦争と金融危機に疲弊している国民を激励した。 

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