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2008年11月05日(水) 03時05分

モンゴル留学生、力士目指し養子作戦…協会側は即刻却下読売新聞

 大相撲の外国人力士の受け入れ枠に1部屋1人の制限がある中、2年以上も入門を待たされたモンゴル人留学生が日本人の恩師と養子縁組した上で、「日本人扱いの特例入門」を日本相撲協会に打診していたことが4日、わかった。

 養子縁組しても国籍は変わらないため、相撲協会は「抜け道のような特例は認められない」と即刻、却下した。

 留学生は、九州情報大のサンドイジャブ・トドビレグさん(21)。結局、外国人力士枠に空きが出た玉ノ井部屋に入門、先月30日に行われた九州場所の新弟子検査を受検できた。トドビレグさんは朝青龍らにスカウトされ、高知・明徳義塾高に留学、2006年春に卒業していた。しかし、当時は、外国人枠に空きがなく、大学に進んだ。

 周囲の勧めで養子縁組したのは、今年4月。結果的には必要なかったが、養親となった明徳義塾高相撲部の浜村敏之前監督(53)は「自分の息子として頑張ってほしい」と、期待している。トドビレグさんも「早く関取になりたい」と夢を語った。

 こうした養子縁組について、法務省民事局は「一般的には、公序良俗に反していなければ、目的だけを見て駄目とは言えない」としている。相撲協会によると、現在、外国人力士がいない部屋は「5」。元若ノ鵬らロシア人力士が解雇され、空きが増えた形となっているが、指導の難しさなどから受け入れていない師匠もいる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081104-00000065-yom-spo