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2008年11月05日(水) 00時00分

架橋中止勧告に福山市長反論中国新聞

 福山市鞆町の鞆港埋め立て・架橋計画の中止を求める2度目の勧告を国際記念物遺跡会議(イコモス)が総会で採択したことに絡んで、羽田皓市長は4日、「鞆の世界遺産登録の議論は架橋反対の錦の御旗」との見解を示した。

 定例会見で羽田市長は、イコモスの勧告を「鞆の価値が高く評価されたことはある意味、ありがたく思っている」と一定に評価。一方、イコモス国内委員会が、世界遺産級の価値があるとして、鞆の登録の可能性を示唆したことについて、(1)イコモスから、登録基準をどう満たしていくかの具体的な説明がない(2)不可欠な地元住民の盛り上がりに疑問がある—と指摘した。

 その上で、世界遺産登録をめぐる議論について「架橋反対の錦の御旗として、部外者や地元の少数の人によってつくられたと感じざるを得ない」と述べ、「大多数の住民の思いは、生活の改善に寄与する埋め立て・架橋の早期実現だ」と強調した。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200811050029.html