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2008年11月05日(水) 02時30分

<小室哲哉容疑者>さらに3000万円要求…楽曲の見返りに毎日新聞

 音楽プロデューサー、小室哲哉容疑者(49)が兵庫県内の投資家の男性(48)に著作権譲渡を持ちかけ、5億円をだまし取ったとされる詐欺事件で、小室容疑者が5億円以外にも、楽曲提供の見返りに3000万円の振り込みを求めるメールを男性に送っていたことが、取引関係者の話で分かった。男性は音楽ビジネスのパートナーとして小室容疑者を信頼していたといい、大阪地検特捜部は、小室容疑者が男性からさらに金を引き出そうとしたとみて追及する。

 関係者によると、小室容疑者がメールを送ったのは、男性が計5億円を振り込み終わった06年8月29日の3週間後の9月19日。「明日までに3000万円振り込んで頂ければ、明日までにその金額相当の楽曲を提供するようにします」という文面だったといい、借金返済に逼迫(ひっぱく)した状況だったとみられる。

 当時、小室容疑者は男性と協力し、インターネットを使った「音楽配信ビジネス」を構想していた。男性が出資し、小室容疑者が過去の楽曲の著作権や新曲を提供する計画だったという。

 ところが、著作権の譲渡が進まず、小室容疑者の金銭要求も性急だったことから、男性が資産状況などに不信感を抱き、関係は悪化した。結局、事業構想も実現しなかった。

 一方、5億円の詐欺事件について、逮捕された小室容疑者ら3人が、楽曲の著作権を譲渡できないことを男性に隠すため、事前に口裏合わせをしていたことも判明。小室容疑者は男性に、「僕の過去の作品806曲がフルセットになっているということに意味があるし、価値が出るんですよ」などと持ちかけていたという。【藤田剛、林田七恵】

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