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2008年11月05日(水) 15時00分

カーボン・ナノチューブで作った、たくさんのオバマ氏WIRED VISION

米国大統領選の候補者たちは、この1年間というもの、顕微鏡にかけられているようなものだったが、ついに、Barack Obama上院議員の顔に合わせたピントはナノ・レベルに達した。

ミシガン大学機械工学科のJohn Hart准教授が、ナノ・リソグラフィーを使って作り上げたObama上院議員の顔は、それぞれが1億5000万本のカーボン・ナノチューブでできている。[サイトによると、1億5000万本とは、11月4日(米国時間)に投票すると見られる人々の数でもある]

「この技術を使えば、ほとんどすべての2次元図形を作ることができる」とHart氏は述べる。

Hart氏の研究室ではこの技術を、今回の大統領選に敬意を表して、Shepard Fairey氏の作品であり、今やあらゆる場所で見られるようになったObama上院議員の顔に適用した。

『nanobama.com』に掲載された画像に添えられた唯一のはっきりした政治的なメッセージは、冒頭の一言「vote for science」(科学に一票を)だけだ。

Hart氏のもっと真面目な研究の焦点は、ナノ材料を使って有用な電子機器を作る方法を見つけることにある。

「ナノチューブ自体は、おそらく人類が知る限りで最も強力な分子であり、その電気特性と熱特性も素晴らしい」とHart氏は言う。「しかし、独自の商業的用途を数多く実現するには、大量のナノチューブをまとめる効果的な方法が必要だ」

Hart氏は、誰もが思う存分ナノアーティストの喜びを得られるように、ここに挙げた以外に20種類のObama上院議員の顔のイメージを揃えた『flickr』用のセットを作っている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081105-00000005-wvn-sci