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2008年11月05日(水) 22時50分

金融強化法案 民主の主張盛る 6日に衆院通過産経新聞

 衆院財務金融委員会は5日、金融機関に予備的な公的資金注入を可能にする金融機能強化法改正案を採決し、民主党の一部主張を盛り込んだ修正案を自民、民主、公明の3党などの賛成多数で可決した。6日の衆院本会議で可決、参院送付する。委員会では修正前の政府原案も自民、公明の賛成多数で可決した。

 修正案は政府原案から与野党合意で修正した部分のみを取り出したもの。1つの法案を分割して採決することは異例だ。与党が、民主党に対し「全面反対でない」と主張しやすいように配慮した。

 改正案をめぐっては、民主党が修正を求めた、新銀行東京を資本注入の対象から除外し、農林中央金庫への資本注入は国会の議決を必要とすることを与党が拒否。このため、資本注入には国会の事後報告を必要とし、新銀行東京のような自治体が支配株主の金融機関への資本注入を事実上困難となるようにする付帯決議を決めた。

 民主党は6日の本会議採決でも「修正合意した以外は与野党の意見対立が解けないままだ」(国対幹部)として、委員会と同様に政府原案と修正案の2つに分割して採決することを求めている。仮に本会議で分離採決となった場合は、昭和27年以来となる。与党は、修正を加えた政府原案として1回で採決することを検討しており、その場合、民主党は反対する方針だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081105-00000623-san-pol