記事登録
2008年11月05日(水) 22時14分

<米大統領選>民主が両院でも躍進、安定した政権運営可能に毎日新聞

 【ワシントン草野和彦】4日に行われた連邦議会選挙は、米CNNテレビによると5日朝までに、上院が民主56議席、共和40議席、下院が民主251議席、共和173議席となった。全米11州の知事選で、共和党現職が引退したミズーリ州を民主党が奪取。全米の知事勢力は民主党が1増の29州、共和党が1減の21州となった。また民主党は大統領選、上下両院、知事選の「4冠」達成で、米国は民主党主流の時代に突入したと言える。

 来年1月に大統領に就任するオバマ氏にとっては特に、議会での民主党の勢力拡大は安定した政権運営につながることになる。

 上院は条約批准や閣僚人事承認などの専権事項があるが、改選前の民主党は、無所属の2人を取り込んで過半数(51議席)をキープしていた。うち1人のリーバーマン議員(コネティカット)は、大統領選で共和党候補のマケイン氏を支持。イラク戦争関連など民主党提案の反対に回ることもたびたびで、民主党は綱渡りの議会運営を強いられていた。

 今選挙で、少数政党の議事妨害を防ぐ60議席には届かなかったが、50台後半まで伸ばした意義は大きい。党上層部は、穏健派の共和党議員を抱き込むことで「60」の確保は可能と踏んでいるからだ。共和党との差がさらに広がり、在任期間も6年と下院の2年に比べて長い上院では、当面は民主党の時代が続くとみられる。

 選挙結果を受け、党上院選挙委員長のシューマー議員(ニューヨーク)は「邪魔があった時代は終わった」と高らかに宣言した。

【関連ニュース】
米大統領選:オバマ氏、圧倒的優位に
米大統領選:オバマ氏11州・特別区、マケイン氏5州制す
米大統領選:投票始まる 5日昼に大勢判明
米大統領選:重み増す対中国関係 オバマ氏のアジア政策
米大統領選:「変革が訪れた」と勝利宣言…当選のオバマ氏

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081105-00000149-mai-int