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2008年11月05日(水) 22時10分

<トンネルじん肺訴訟>群馬の2人、被告7社と和解成立毎日新聞

 トンネル建設工事に従事してじん肺になったとして、群馬県渋川市に住む元作業員2人が、準大手ゼネコンの熊谷組(東京都新宿区)や間組(同港区)など8社を相手取り計6600万円の損害賠償を求めていた訴訟は5日、前橋地裁で被告7社との間で和解が成立した。残る1社は密閉空間での工事にはかかわっていないとして示談が成立した。金額など詳しい和解内容は明らかにされていない。

 訴状によると、2人は66年までの12〜15年間、群馬県などのトンネル工事現場で、削岩や爆破などで大量の粉じんが発生する作業に従事し、90年ごろに肺に異常が見つかった。後にじん肺と診断され、訴訟では「企業が安全義務を怠った」と主張していた。

 1人は昨年4月に死亡、もう1人も70代と高齢で、原告、被告双方が早期解決を希望。地裁は9月に和解案を提示していた。【鳥井真平】

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