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2008年11月05日(水) 22時01分

<後半国会>政府・与党、2次補正の提出時期判断を先送り毎日新聞

 自民、公明両党は5日、幹事長や国対委員長らによる会合で後半国会の運営などを協議した。追加経済対策を踏まえ、08年度第2次補正予算案の編成作業を進めることを申し合わせたものの、焦点の提出時期に関する判断は先送りした。麻生太郎首相が年内の衆院選を見送り、野党側が対決姿勢を強める中、政府・与党は後半国会の戦略をまだ描き切れていない。

 自民党の大島理森国対委員長は5日、国会内で記者団に対し、2次補正について「首相があれほど膨大な経済対策を国民に約束したわけで、細部まで精査して予算編成をしてほしい」と強調。ただ、提出時期に関しては「速やかに編成作業に入って、その結果、提出時期というのはおのずと見えてくる」と述べるにとどめた。

 今国会の会期は今月30日まで。2次補正の関連法案まで成立させるには、来年1月末までの大幅延長が必要になるとみられている。このため、与党内にも「今国会は基本的に今月末で閉会し、12月は予算編成や税制改正の議論を行うべきだ」(公明党幹部)と、2次補正提出への慎重論も強く、方向性が定まっていない。

 政府・与党が重視する金融機能強化法改正案の成立にも不透明感が漂う。6日に衆院通過予定だが、民主党は参院で修正協議を含めた徹底審議を求める方針で、政府・与党が目指してきた15日の金融サミットまでの成立は難しい情勢だ。

 民主党は2次補正を提出させて徹底審議を行い、対立構図を鮮明にしたうえで年末年始の衆院解散に誘い込みたい考え。与党内では野党主導の解散を避けるため、今国会は衆院での審議にとどめる案も浮上している。【山田夢留、高本耕太、小山由宇】

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