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2008年11月05日(水) 21時46分

「頭の問題と伝えた」=妊婦の入院先、杏林大付属病院に−妊婦拒否問題時事通信

 脳内出血を起こした東京都調布市の30代の妊婦が杏林大付属病院(三鷹市)などから受け入れを断られ、意識不明になっている問題で、受け入れ要請した飯野病院(調布市)の飯野孝一院長(62)が5日記者会見し、「杏林大付属病院には、とにかく頭の問題だから見てもらいたいと伝えた」と説明した。
 同病院側は「飯野病院から脳内出血とは聞いておらず、緊急性は伝わらなかった」としているが、同院長はやりとりは約10回に上ったとし、「あちらからも何回も電話があり、切迫性は認識していたと思う」とした。
 飯野院長は「全力で対応した。再発防止には周産期医療を充実させるシステムをつくらないといけない」とも強調。「言葉の問題は難しい。言った言わないではなく、(患者の容体を)グレード分けして対応するなどの対策もある」と話した。
 同院長が会見前、妊婦の夫と話した際、夫は「周産期医療をよくしてほしい」と語ったという。
 妊婦は9月23日、少なくとも6病院から受け入れを断られ、要請から約4時間後、都立墨東病院(墨田区)に運ばれ手術を受けたが、意識は回復していない。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081105-00000234-jij-soci