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2008年11月05日(水) 14時01分

小室哲哉容疑者:観光大使、時計台寄贈…逮捕に困惑−−県・中島村 /福島毎日新聞

 ◇印象悪化懸念「事件見守るしか…」
 音楽著作権を巡る詐欺事件で4日に逮捕された音楽プロデューサーの小室哲哉容疑者(49)は、県の観光PRの大使を務めたり、ゆかりの中島村に時計台を寄贈してきた。県や中島村は「事件の推移を見守るしかない」としながらも、人気音楽家の思わぬ逮捕に対応に苦慮している。
 県は91年から、県ゆかりの各界著名人や学識経験者らを、県花にちなみ「しゃくなげ大使」に認証。祖父が中島村出身の小室容疑者も97年から大使になり、県のホームページで紹介されていた。
 大使は無報酬だが、作曲家の小椋佳さん、プロ野球解説者の中畑清さんら83人も名を連ね、福島の魅力をPRする制度だけに、イメージダウンにならないか懸念されている。県県民広聴室は「このような事態を想定していなかったので、まずは捜査の推移を見守るしかない。何らかの対応が必要かも含め、今後協議したい」と話している。
 一方、中島村は小室容疑者から時計台の寄贈を受け、97年に完成した「童里夢公園」のモニュメント広場に設置している=写真。からくり式で「ヨカッペ時計台」と名付けられ、案内版には「公園の竣工(しゅんこう)を記念して贈られた」との説明文と、寄贈者である小室容疑者の名前が記されている。
 小室康彦村長は「報道で知って驚いている。村民の考え方もあるだろう。事件の推移を見守りたい」と困惑していた。【和泉清充、西嶋正法】

11月5日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081105-00000162-mailo-l07