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2008年11月05日(水) 07時07分

小室容疑者逮捕 なじみの地 大分衝撃 国体に曲提供 知事「本当に残念」西日本新聞

 大阪地検特捜部に4日逮捕された小室哲哉容疑者(49)は、妻の歌手KCO(ケイコ、KEIKOでも活動)さんの出身地大分県でも、今年の大分国体のイメージソングを作詞作曲するなどの活動をしており、なじみも深い。突然の逮捕に、関係者は衝撃を受けている。

 サッカーJ1ヤマザキナビスコ・カップで初優勝した大分トリニータはかつて、小室容疑者が役員を務める「トライバルキックス」(東京)とスポンサー契約を結んだ。ところが2005年夏、スポンサー料未払い金が約7000万円あることが発覚し、債務超過に陥った大分トリニータは県の外郭団体の緊急融資などで乗り切った経緯がある。

 大分トリニータの溝畑宏社長(48)は「事実関係がはっきりしないのでコメントしようがない」としながらも、スポンサー料未払いについては「計画的に返済を毎月受けているので問題ない」。シャムスカ監督は「(逮捕は)選手に関係なく、5日の天皇杯の試合にも影響ない」と話した。

 国体のイメージソング制作を依頼した大分県関係者も驚いた様子で、広瀬勝貞知事は4日の定例会見で「(小室容疑者は)能力や実績があり、本当に残念だ」。イメージソングについては「結果としてヒットせず、あまり大会で使われなかった」と語った。

 一方、大分県臼杵市で料亭を営むKCOさんの母親(61)は、小室容疑者の金銭トラブルについて「寝耳に水だった」と困惑した表情で、逮捕前に話していた。

 母親によると、今回の事件の被害者とされる男性投資家から、実家に電話があったのは昨年夏。「小室(容疑者)が金を返さない」。驚いた母親がKCOさんに伝えたところ、事務所を通じ「大丈夫。安心してほしい」と説明を受けたという。

 小室容疑者は8月、KCOさんと一緒に実家を訪れ、亡くなったKCOさんの父親の思い出話でにぎわったといい、母親は「仕事のことは全く分からない。家族にとっては優しい人」と話した。

=2008/11/05付 西日本新聞朝刊=

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