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2008年11月04日(火) 08時01分

小室哲哉プロデューサー5億円詐欺で逮捕へサンケイスポーツ

 globeや華原朋美、安室奈美恵らキラ星の如く輝くアーティストたちをプロデュースし、ミリオンヒットを連発した小室哲哉プロデューサー(49)に個人投資家から約5億円をだまし取った疑いが3日浮上、大阪地検特捜部が4日に詐欺容疑で逮捕する方針を固めた。生涯収入100億円ともいわれ、栄華を誇った時代の寵児(ちょうじ)が、5億円欲しさで、なぜ詐欺に手を染めてしまったのか…。

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 関係者によると、小室プロデューサーは自身の楽曲806曲の著作権を譲渡すると兵庫県内の個人投資家(48)に持ち掛け、約5億円をだまし取った疑いがもたれている。

 絶頂期の平成8、9年は年収20億円超の荒稼ぎ。生涯収入は総額100億円前後といわれる。にもかかわらず、転落人生を歩むことになった裏には、放蕩(ほうとう)生活と事業失敗、そして女遍歴があった。

 小室プロデューサーが投資家と著作権売買の仮契約を締結したのは平成18年8月。契約額は10億円だったが、「元妻に離婚慰謝料7億円を請求され、著作権使用料が差し押さえられている」と投資家に告白し、「差し押さえの解除に必要な5億円を先に支払ってほしい」と懇願。投資家は先に5億円を振り込んだ。

 が、これらの著作権の一部はすでにレコード会社「エイベックス・エンタテインメント」などにあり、だまされたことを知った投資家が10月に小室プロデューサーを詐欺罪で大阪地検に告訴していた。

 「元妻」とは平成13年に結婚し、翌年離婚した歌手の吉田麻美=Asami=(33)のこと。離婚で約10億円の慰謝料や養育費を抱え込み、15年ごろから支払いが滞るようになっていた。

 絶頂期から金遣いもハンパではなかった。「ロス郊外やハワイに豪邸や別荘を構えた後、渡航費用は片道だけで2000万円。ファーストクラスを全席貸し切りにするというバカバカしい金の使い方だった」と小室プロデューサーをよく知る芸能関係者は明かす。

 さらに、アジア各国でも公演を成功させ、名声を得た平成10年、香港に音楽関連会社を設立。広大な中国市場をはじめとする“世界進出”をもくろんだ。だがこれが大失敗。数年後に経営は傾き、70億円ともいわれる負債を抱え込んだ。

 11年ごろには自ら売り出し、恋人でもあった朋ちゃんこと華原朋美(34)と破局。さらに、再婚した吉田とのスピード離婚…。世界どころか日本でもヒットは激減。公私ともにトラブル続きだった。

 ここ数年は、海外の豪邸を売り払い、2億5000万円のフェラーリやポルシェといった高級車を切り売りして、借金の穴埋めに充てる生活だった。全盛期はほとんど出演することのなかったテレビのバラエティー番組にも、妻のKEIKO(36)と積極的に出演。貧しい生活ぶりを自ら明かしていた。最近では金欠のあまり、KEIKOとファストフードを食べる姿もみられたという。

 絶頂期から10年。「時代の移り変わりを読めなかった」と芸能関係者。イニシャルをとって「TK」と呼ばれた男が4日、あまりに「KY」な詐欺容疑で司直の手にかかることになる。

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