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2008年11月04日(火) 05時05分

小室哲哉プロデューサー逮捕へ 著作権譲渡で5億詐取容疑東京新聞

 数々のヒット曲で1990年代の日本音楽シーンを席巻した小室哲哉音楽プロデューサー(49)が、所有していない著作権を譲渡すると偽って兵庫県内の投資家から5億円をだまし取った疑いが強まり、大阪地検特捜部は3日、詐欺容疑で4日に逮捕する方針を固めた。

 近年は事業の失敗や離婚の慰謝料支払いで多額の借金を抱えていたという。特捜部は著作権譲渡に関与した会社役員らからも事情を聴く。

 関係者によると、小室プロデューサーらは2006年8月、806曲分の著作権を所有しているかのように偽り、10億円で売却する契約を兵庫県芦屋市の投資家男性と締結。同月、代金の一部として5億円を受領し、だまし取った疑いが持たれている。

 806曲の大半は小室プロデューサーが作詞作曲したものだが、著作権を譲渡する権限はなかったという。

 契約をめぐり、小室プロデューサーは07年10月、5億円の返還債務が存在しないことの確認などを求め提訴。投資家はことし2月、返還などを求めて反訴した。

 訴訟はことし7月、小室プロデューサーが投資家に解決金として6億円を支払うことで和解が成立。しかし、解決金は期日までに支払われず、投資家が小室プロデューサーを大阪地検に告訴したという。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008110301000481.html