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2008年11月04日(火) 02時30分

<ペットフード>賞味期限などの表示義務づけへ毎日新聞

 環境省と農林水産省は、国内で製造・流通する犬と猫用ペットフードのすべての製品に、賞味期限や原材料名などの表示を義務づける方針を固めた。6月に成立したペットフード安全法に基づく措置で、来年6月から施行する予定。残留農薬などペットの健康に影響する項目の基準値も設定するという。

 これまでは、業界団体の「ペットフード公正取引協議会」が定めた業界の自主基準に基づき表示されていた。協議会には国内の製造業者や輸入業者46社が加入し、国内取扱量の9割以上を占めるが、基準は会員以外に適用されず、違反しても罰則がなかった。

 そこで両省は、国内で製造・流通にかかわる全事業者に、安全性の表示を義務づけることにした。具体的には、製品にフードの名称▽賞味期限▽事業者名と所在地▽原産国名▽すべての原材料名−−の記載を求める。

 さらに、フードに含まれる有害物質による健康被害を防ぐため、かび毒▽農薬▽重金属▽有害微生物▽使用に注意が必要な添加物−−の残留値や使用上限値を設ける。

 違反すると製造禁止処分を受け、1年以下の懲役または100万円以下の罰金となる。法人の場合は最高1億円の罰金が科される。

 ペットフードの安全性については昨年、米国で有害物質メラミンを含む中国製品を食べた犬や猫が相次いで死ぬ事故が発生。日本にもメラミン混入のフードが輸入されていたため、規制を求める声が上がっていた。【江口一】

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