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2008年11月04日(火) 02時30分

<ブラック・ジャック>狂言作品として舞台化 初のコラボ毎日新聞

 3日に生誕80年を迎えた故手塚治虫さんの最高傑作の一つとされる漫画「ブラック・ジャック」が、狂言作品として舞台化されることになった。演出・出演は大蔵流狂言方、善竹隆司(ぜんちくたかし)さん。企画した兵庫県宝塚市文化振興財団は「漫画と狂言のコラボレーションは全国初。『新たな古典』を発信したい」と意気込む。12月19、20の両日、同市ソリオホールで初演される。

 「ブラック・ジャック」は、無免許だが天才的な技術を持つ外科医が活躍する人間ドラマ。今回は「勘当息子」という話を題材にする。寒村で誕生日を迎えた子だくさんの母を訪ねたのは結局、勘当した息子だった−−という親子愛を軸にした筋。ブラック・ジャックのトレードマークである黒コートや手術道具などの小道具は使わず、狂言の舞台として違和感がないよう、表現はあくまで伝統的な手法を用いるという。

 脚本は、大蔵流家元二十五世大蔵彌太郎(やたろう)に師事したこともある伝統文化コーディネーターの瓦谷(かわらたに)登貴子さんが担当。

 善竹さんは「最近、家族関係が社会問題や事件になって世間をにぎわせていると感じます。手塚さんが描いた普遍的な親子愛を、ヒューマンドラマである狂言で表現したい」とコメントしている。問い合わせは同財団(0797・85・8844)。【山田奈緒】

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