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2008年11月04日(火) 01時42分

クレーンつり下げ事件、被害者のおいを殺人容疑で逮捕読売新聞

 愛知県一宮市の金属加工業「仲孝(なかたか)工業所」社長、仲島孝治さん(当時57歳)が今年9月、自社工場内で殺害された事件で、県警一宮署の捜査本部は4日未明、仲島さんのおいで、同市大赤見、金属加工会社経営仲島弘将容疑者(32)を殺人容疑で逮捕した。

 弘将容疑者は「積年の恨みがあった」などと供述しているという。

 発表によると、弘将容疑者は9月1日午後6時半頃から同9時過ぎまでの間に、仲島さんを工場内で待ち伏せ、工場へ入ってきたところを鉄の棒で顔面などを複数回殴りつけた上、首にワイヤ(長さ約2メートル、直径約1センチ)を巻き付け、クレーンにつるして殺害した疑い。仲島さんの死因はけい部圧迫による窒息死。

 弘将容疑者は犯行後、現場近くに止めた車の中から、仲島さんの携帯電話を使って、長男(19)に電話をかけ、「いいものを見せてやるから、工場へ来い」などと呼び出していた。「(仲島さんが)俺の女に手を出し、借金までさせられた」とも話していたが、電話の内容を裏付けるような事実はなく、同本部では捜査をかく乱するのが目的だったとみている。

 弘将容疑者は動機について、「(仲島さんの親の)遺産を巡ってもめたり、被害者に自分の母親が罵倒(ばとう)されたりし、積年の恨みがあった」と供述しているという。

 弘将容疑者は近くで金属加工会社を経営。

 近所に住む主婦は「朝にごみの収集所で会うと、いつも元気な声であいさつしていたのが印象的だった。なぜ、こんな事件を起こしたのか」と驚いていた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081104-00000000-yom-soci