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2008年11月04日(火) 01時08分

中国側窓口トップが初訪台=直行便3倍増で大筋合意−きょう文書調印へ時事通信

 【台北3日時事】中国の対台湾窓口機関、海峡両岸関係協会の陳雲林会長が3日昼、初めて台湾を訪問、台北に到着した。4日午前に台湾側窓口機関の海峡交流基金会の江丙坤理事長と協議する。両窓口は3日、事務レベル協議を行い、中台間の直行チャーター便枠を現行の3倍の108便に拡大することなどで大筋合意した。4日午後にトップ同士が合意文書に調印する見通し。これにより、長年の課題だった3通(通信、通商、通航)の完全実現に近づく。
 4日に合意が見込まれているのは、(1)週末・祝日のみの直行チャーター便を毎日運航し、週36便から同108便に増便(2)中国側の直行便発着空港を5カ所から21カ所に拡大(3)貨物直行便を就航させ、毎月60便運航(4)海運直航便を解禁、台湾側11港、中国側63港を相互に開放−など。中国のメラミン問題を受け、中台間の食品安全問題に関する紛争調停の仕組みづくりなどでも合意に達する見通しだ。
 1949年の分断後、訪台した中国要人としては陳会長が最高レベル。台湾側は今回の対話を「歴史に残る(中台)会談」と位置付け、陳会長の扱いも国賓並みだ。6日午後には馬英九総統と会見し、7日まで滞在する。
 陳会長は台北のホテルで行われた歓迎式典で、「両岸(中台)の同胞は一つの家族であり、運命共同体だ。両岸関係の平和的発展の実現は双方の利益になる」と意義を強調した。 

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081104-00000006-jij-int