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2008年11月04日(火) 18時58分

ひれ伏せ国民よ!お上からのお恵みであるツカサネット新聞

先般、僕は本紙に『バラマキ政治に見切りをつけろ!』と題した原稿を投稿した。そこで二兆円の定額減税について、

「保険料が払えない家庭に、どのような恩恵がもたらされるのだろうか」

と批判した。その紙面を麻生首相が見てくれたのかどうかは分からないが、それが、二兆円の定額給付金に変更された。これなら、保険料が払えない家庭にも、追加経済対策の恩恵がある。さすがに麻生首相だな、と評価したいところだが、果たしてそうか。

僕は、麻生内閣には、二世議員が多数いること、麻生首相自身も二世議員であることから、麻生内閣とは「お坊ちゃま内閣」ではないかと考えていたが、この二兆円の定額給付金こそ、その「お坊ちゃま内閣」の本領発揮ではないか。金持ちが保険料や税金を払えないような貧乏人にもお恵みを下さる。貧乏人は、黙ってひれ伏してその金を受け取れ。そんな政策に思えて仕方がない。

いや、それ以上に情けないのは、この定額給付金は、貧しい人も、1回の飲み代で給付金以上のお金を使っている人も、もらう額は同じということである。さらに、お恵みをするからには、それなりの見返りをと、3年後の消費税アップに言及している。お恵み以上に、しっかりと国民から金を取ろうという政策は、まるで水戸黄門に出て来る悪代官である。

国民の大多数は「後で消費税を取られるくらいなら給付金なんていらない」と思っているのではないか。それよりも官僚制度の改革や、行政のムダの排除、敢えて言うなら、年金制度改革や後期高齢者医療制度廃止の方が先ではないのか。

まあ、しかし、実際に給付金が支給されればお上には逆らえない、この国の国民は、麻生内閣の支持率を上げてしまうのかもしれない。ただ、この給付金というのもお金持ちの寄付でなく悪代官が自腹を切るわけでもない、

まさに税金である。お上が与えるお恵みにひれ伏せと言うなら、国も地方も含めた高級官僚の退職金を没収する、お金持ち国会議員からの寄付を募るなどして財源を今ある国民の税金とは違うところに求めたらどうか。

自らのお金である税金をお上から恵んでもらい、それにひれ伏すなんて悪い冗談にもならないと僕は思うのだが。



(記者:iko)

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