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2008年11月04日(火) 21時34分

<EU財務相>G8に新興国参加を 金融サミット提案毎日新聞

 【ブリュッセル福島良典】欧州連合(EU、加盟27カ国)は4日、ブリュッセルで財務相会議を開き、15日にワシントンで開かれる第1回緊急首脳会議(金融サミット)に提案する国際金融改革構想を採択する。国際通貨基金(IMF)を基軸とする金融システムや主要8カ国(G8)体制への新興経済国の参加、金融機関全般に対する国際的な監視の強化を盛り込む見通し。

 提案文書草案によると、今回の金融危機で「規制や監視の枠組みがうまく機能しない面や、市場規律の欠如が明るみに出た」と指摘し、住宅ローン会社、格付け機関、投資ファンドなどに対する監視強化の必要性を提起。さらに(1)国際金融情報ネットワークと早期警戒システム(2)実体・金融経済を監視する国際的な枠組み−−などの創設を促している。

 また、世界経済における新興国の地位向上を踏まえ、「IMFの正当性を高めるには新興国、途上国の取り込みが不可欠」と指摘。欧州、米国からの選出が慣例化しているIMF専務理事、世界銀行総裁の選出過程の見直しを提案するとともに、「G8への新興国参加」を検討課題に挙げている。

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国際金融システムの改革促す声明を採択へ

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