著作権譲渡をめぐる五億円の詐欺容疑で大阪地検特捜部に逮捕された音楽プロデューサー
特捜部は小室容疑者が手を尽くして投資家を信用させ、代金を支払わせたとみている。
特捜部の調べによると、小室容疑者は二〇〇六年七月三十日、東京港区のホテルで投資家と交渉。「八百六曲の著作権はすべて僕にある」「音楽出版社との間でも、僕の手元に残しておく契約になっている」などとうそを説明。
仮契約した八月七日には、前妻に差し押さえられていた印税収入について「差し押さえ解除のため早急に五億円が必要」などと言い、十億円の契約額のうち半分の支払いを受けたという。
実際は全曲の著作権に関し、管理のため音楽出版社などに複製権や上演権が既に譲渡され、小室容疑者に譲渡権限はなく、差し押さえも解除されなかった。