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2008年11月04日(火) 22時24分

香港で失敗、始まった転落 70億損失、借金生活に中国新聞

 著作権売却をめぐる詐欺事件で逮捕された小室哲哉こむろ・てつや容疑者(49)は、絶頂期に進出した香港で事業に失敗。七十億円とも言われる巨額の損失を出したとされ、転落のきっかけになった。

 一九九七年、“米メディア王”のルパート・マードック氏と組み、百万ドルを出資して香港に合弁会社を設立。作詞作曲した安室奈美恵さんの「CAN YOU CELEBRATE?」がCD売り上げ二百万枚を突破、人気はピークを迎えていた。

 九八年には、この合弁会社を母体に「ロジャムエンターテインメント」を設立し、アジア最大の総合音楽プロダクションを目指した。しかし、二〇〇一年の上場直後から株価は急降下した。

 この年に吉本興業と提携、自らのマネジメント契約も結んで話題になった。しかし、同社関係者は「音楽業界が見切りを付けたことの証左。吉本に泣きついたのが実態だろう」と指摘する。

 〇四年に経営から撤退。音楽評論家は「違法コピーが横行し、著作権意識が低いアジアでは最初からうまくいくはずがなかった」と話す。小室容疑者に近い関係者は、香港での失敗で「損失は七十億円とも言われた。それまでの財産がなくなり、借金を重ねる原因になった」という。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811040258.html