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2008年11月03日(月) 18時17分

手塚さんしのび学生と語る 生誕80年、松本零士さん中国新聞

 故手塚治虫さんの生誕から八十年の三日、記念のシンポジウムが兵庫県宝塚市で開かれ、「銀河鉄道999」などの作品で知られる漫画家松本零士まつもと・れいじさんとプロを目指す学生らが、漫画の未来を語り合った。

 宝塚市は手塚さんが五歳から約二十年過ごした場所で、学生やファン約二百人が参加した。

 松本さんは「鉄腕アトム」の試写会で映写機を貸したことなど手塚さんとのエピソードを披露。若い世代に「何を伝えるかという断固たる目的意識が必要。時間という宝物があなたたちを支えているので、頑張って」とエールを送った。

 手塚プロダクションの松谷孝征まつたに・たかゆき社長も出席し「手塚作品はどれも命の貴さや戦争の悲惨さ、平和の大切さを訴えている。普遍的なテーマが世代を超えて愛される理由」と説明した。

 終了後、京都精華大マンガ学部三年の佐々木彰子ささき・あきこさん(21)は「松本さんの言葉の一つ一つに重みがあり、人の心を動かす作品を作りたいと感じた」と話した。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811030258.html