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2008年11月03日(月) 18時38分

<自民党>衆院選先送りで現職差し替えも検討 複数候補者も毎日新聞

 自民党は次期衆院選の先送りを受け、現職候補の差し替えを含め、小選挙区候補内定者の再点検作業に入った。前回05年の郵政選挙で当選した「刺客組」など、支持がなお伸び悩む候補は推薦にとどめ、一つの選挙区で複数の候補者を競わせた上で、選挙後に追加公認することも検討する。党独自の情勢調査では自民党の苦戦が予想されており、今月から麻生太郎首相の地方遊説を再開するなど、選挙態勢を強化する。

 自民党の菅義偉選対副委員長は先月30日のBS11デジタルの報道番組「インサイドアウト」で、衆院選の候補者調整について「自民党には現職なら全員、公認するという考えがあったが、そういう時代ではない。戦えない人は見直しや差し替えをしていきたい」と述べ、現職でも公認を見送る可能性を示した。

 前回選挙で初当選した「刺客組」には、まだ党の地元組織をまとめられず、落選した「郵政造反組」が優勢な選挙区がある。刺客議員を抱える地方県連からは現職の公認見送りを求める意見も寄せられており、党選対は保守分裂の選挙区で複数の候補者を推薦し、票の掘り起こしを図ることを検討している。

 一方、「選挙の顔」となる首相をPRするため、自民党総裁選後に中断していた地方遊説を今月から再開する。首相には遊説とともに、地元の商店街や工場などを視察してもらい、地方重視をアピールする方針で、自民党幹部は「選挙までの期間が延びたので、少しでも劣勢を挽回(ばんかい)したい」としている。

【田所柳子】

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