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2008年11月03日(月) 01時12分

交渉解決へ3国が宣言調印 ナゴルノカラバフ紛争産経新聞

 【モスクワ=遠藤良介】旧ソ連アゼルバイジャンのアルメニア人居住地域、ナゴルノカラバフ自治州の独立紛争をめぐり、ロシアのメドベージェフ、アゼルバイジャンのアリエフ、アルメニアのサルキシャン各大統領は2日、「紛争の政治的解決」を目指すとする共同宣言にモスクワで署名した。8月のグルジア紛争で近隣諸国のロシアへの警戒感が高まっている中、ロシアはナゴルノカラバフ問題の解決を積極的に仲介、自国が勢力圏とみなすカフカス地方での影響力を誇示したい考えだ。

 ただ、アゼルバイジャン側にはロシアがアルメニアに肩入れしているとの反感が強い上、アルメニアにも親露一辺倒だった対外路線を見直す動きが出ており、ロシアの思惑通りに両者が交渉をまとめられるかは不透明だ。

 住民の8割をアルメニア人が占めるナゴルノカラバフ自治州は1991年に独立を宣言、アゼルバイジャンとアルメニアの戦闘で計1万8000人(推計)の死者が出た。94年にロシアなどの仲介で停戦が合意されたものの、いわゆる「凍結された紛争」として最終的な解決を見ていない。

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