2008年11月03日(月) 08時03分
法テラス「ドラマ化を」 開かれた司法PR、夏樹静子さん提案(産経新聞)
作家の夏樹静子さん(69)が、「法テラス」(日本司法支援センター)の顧問会議メンバーに就任し、先ごろ初会議に出席した。同センターは電話((電)0570・078374)やメールでトラブルの相談を受け付け、弁護士会への紹介や費用立て替えなど、法律サービスを提供する機関。開業3年目だが、認知度が今ひとつ上がらず、運営改善の意見を求めて、夏樹さんや連合の高木剛会長ら7人に顧問を委嘱した。
初会議の冒頭、夏樹さんは「法律が好きで、六法全書は精神安定剤」などとあいさつ後、さっそくPR策で「(法テラスの常勤)スタッフ弁護士を主人公にしたドラマシリーズを作っては?」と提案した。
「検事・霞夕子」「弁護士・朝吹里矢子」シリーズなど、2時間ドラマにもなった人気作品の生みの親。「スタッフ弁護士が高い志で、献身的に事件を解決していく。(各地に事務所があるので)地方色も出せますね。予算がないから人気俳優は無理だけど、シナリオさえよければ」
根底にあるのは、「電話すればいいだけなので、もっと利用してもらいたい」と開かれた司法への参加のススメで、同じことは来年導入の裁判員制度にもいえる。
平成13年発表の小説「量刑」で、判決の量刑に苦悩する裁判官の人間的な部分に迫り、当時インタビューで、「(裁判に)もっと市井の人が関心を持ち、関与していくべきでは」と話していた。
その後、裁判員制度が決まり、今月下旬には候補者の「名簿記載通知書」発送も控えながら、こちらも参加熱は今ひとつだが…。
「裁判員も裁判官と同じ人間。自分の常識や経験に基づいて真剣に、誠意をもって見聞きし、意見をおっしゃれば十分。恐れることはないはずです。一つ間違えば自分がやったような事件も扱う。社会の責任の一端を担うという気概を持って参加するといいのでは」と呼びかけている。
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