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2008年11月03日(月) 22時59分

桜井につきっきり 真弓阪神新監督産経新聞

 13年ぶりに縦じまのユニホームに袖を通した。「身が引き締まる。気持ちいい」と笑顔の真弓新監督。午前中はブルペンで観察役に徹していたが、午後の打撃練習が始まると、「静」から「動」に変わった。

 就任前から気にしていたのが桜井だった。「力を出せば、ボールを飛ばせる選手」と話すが、今季はひざの故障で出遅れ、打率・125、1打点で本塁打はなし。「上半身に頼ってしまっていたから、下半身の使い方をね」。身ぶりを交えながら指揮官が直接指導し、1時間近く、つきっきりで熱いまなざしを向けた。

 最近4年間は解説者として阪神の試合を数多く見てきたものの、「若手はあまり見る機会がなかった」と話す。今季も金本、矢野、下柳らベテランが主力だっただけに、「若手が一人でも多く出てきてほしい」と声を大にする。熱血指導を受けた桜井は「ポイント、ポイントで言ってくださるので分かりやすかった。体に染みこむまで、バットを振り込んでいきたい」と鼻息を荒くした。

 打撃練習の合間には、指揮官は率先して自ら球拾いに走った。「まだ熱は入ってないけどね」と苦笑しながらも、「この秋に徹底的に鍛えていく」と真剣な表情をのぞかせる。常勝阪神の礎を築いていくため、若手の育成こそが背番号「72」の大きな使命となる。(丸山和郎)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081103-00000559-san-base