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2008年11月03日(月) 19時58分

<マルチ商法>民主の増子参院議員が監査役で報酬毎日新聞

 民主党の増子輝彦参院議員(61)=福島選挙区=が05年12月からの2年間、マルチ商法で経済産業省から業務停止命令を受けたインターネット機器販売会社「ユナイテッド・パワー」(東京都)の監査役を務め、報酬月額20万円を得ていたことが分かった。増子議員は党の「次の内閣」経産担当を務めている。

 経産省は07年8月、同社が「絶対にもうかる」などと虚偽の説明をして代理店契約を結び、新たな代理店契約を獲得した場合に成功報酬を支払う方法で代理店を増やし、約2万2000人と契約を結んだとして、特定商取引法に基づく6カ月間の業務停止命令を出した。代理店の9割以上は赤字だったという。

 増子議員によると、05年9月の衆院選で落選した後「30年来の付き合い」という同社の三宅國秀社長から監査役就任を依頼された。増子議員は07年4月の参院補選で当選し、同9月に「次の内閣」経産担当に就任した。

 増子議員は取材に対し「営業内容を知らなかったのは不明の恥だが、報酬は税務申告も資産公開もしている。経産省に働き掛けたことも、国会質問したこともない」としながらも「業務停止命令後の報酬は返還を検討する」と話した。「次の内閣」経産担当の辞任は「考えていない」という。

 また、増子議員の紹介で同社が05年5月と06年5月の2回、民主党のパーティー券を150万円ずつ計300万円分購入していた。同党は外部の指摘を受け、全額を返還したという。【松本惇】

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