政府は３日付で、２００８年秋の叙勲受章者を発表した。今回最高位の旭日大綬章には、日本経団連会長を務めた奥田碩トヨタ自動車相談役（７５）ら４人が選ばれた。旭日章９２７人、瑞宝章３１０１人の計４０２８人が受章。俳優の加藤剛さん（７０）に旭日小綬章が贈られた。
女性の受章者は約８％の３２３人で、このうち中綬章以上は１１人。民間人は全体の約４２％の１６８９人だった。
旭日大綬章は奥田氏のほか、大西淳四国電力会長（７４）、滝井繁男元最高裁判事（７２）、渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長（８２）に贈られた。
芸術文化・スポーツ分野では、東京五輪金メダリストで元日本体操協会副会長の遠藤幸雄さん（７１）と、陶芸家の中里逢庵（本名中里忠夫）さん（８５）が旭日中綬章。漫画家の藤子不二雄☆（本名安孫子素雄）さん（７４）や映画監督の降旗康男さん（７４）らが旭日小綬章、沖縄県指定無形文化財「八重山古典民謡」保持者の宮良長定さん（８３）らが旭日双光章を受章した。
学術分野では東南アジア史学の石井米雄京大名誉教授（７９）や、経済理論学の根岸隆東大名誉教授（７５）らが瑞宝重光章に、産業分野でＵＣＣ上島珈琲の上島達司社長（７０）らが旭日中綬章に決まった。
「人目につきにくい分野」では、長年電車の安全運行に取り組んだ元南海電気鉄道駅長の岡秀晃さん（６４）＝和歌山県九度山町＝らに瑞宝双光章、和裁の発展と後進育成に当たった内藤幸子さん（７４）＝愛知県碧南市＝らに瑞宝単光章が贈られた。
別枠の外国人叙勲は、４７カ国７５人。モンデール元駐日米大使（８０）が桐花大綬章、米大リーグ・ドジャースのラソーダ元監督（８１）が旭日小綬章に選ばれた。
大綬章は天皇陛下、重光章は麻生太郎首相が１１月５日、皇居で授与する。
（注）☆は○の中に大文字のＡ